カラヤンもニューイヤーコンサートでプログラムに取り入れていましたが、ウィーン・フィルとDECCAに録音した時も《うわ言》を選んでいて初めてそれで聞いて以来の個人的なお気に入りの曲です。ニューイヤーコンサートで放送された映像を、こうして改めて観ていて感じるのがバレエシーンにカメラの存在を感じないこと。ライヴ映像とは信じがたいほど映画の一コマを見ているようです。
ステージの演奏の映像を観ていても同様なのですが、部隊を飾る花の中にカメラが有るんじゃないかとか時々じっくり観察しています。
が、スポーツ中継でスピードスケートの舞台裏を紹介する番組を見て合点しました。
その視点で見直すと、なるほどそうなのかと感じますね。
兄のヨハン・シュトラウス2世と共に、指揮者、作曲家としても活動してた弟ヨーゼフ。兄に負けず劣らず、たくさんの作品を作曲しています。
この曲は、そんなヨーゼフが作曲した作品の中でも、最も有名な作品のひとつと言う事ができる曲だと思います。
この作品のタイトル「うわごと」は、とりあえず何でも曲(タイトル)になってしまうシュトラウス兄弟の作品らしく、その由来もCDの解説によると「夢にうなされ、うわごとを発する状況に着想を得た」らしく、曲の序盤はそのイメージにぴったりの作品になっていると思います。
序盤ではタイトルどおりに、まるで歯ぎしりでもしているように、かなりうなされているように聴こえてきますが、
序盤が終わると、あとは明るく華やかなメロディが続きますから、いつもどおりのシュトラウス兄弟のサウンドが楽しめます。
演奏時間は10分足らずと、クラシックとしては長いほうではありませんが、様々なメロディやフレーズが、楽しく使われていますから、最後までいろいろと楽しめる一曲です。
兄の作品と同様に、ニューイヤーコンサートでも、しばしば取り上げられている作品です。
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